ゆるす心 Ⅰ
わたしは自分のことが大っ嫌いで
若い頃には何度も
死にたいと思ったことがあります
けれど幼い頃から
近しい方々の死が身近にあったため
死を選べば
そこに深い悲しみが生まれることを
よく知っていたので
その道を選ぶことはできませんでした
死を選ぶことができないわたしは
まだ二十歳そこそこの時に
尼さんになりたい・・・と
京都にある瀬戸内寂聴さんの庵
寂庵を訪ねたことがあります
寂聴さんは
「尼寺は若い人の人手が足りないから
いくらでも歓迎してくれるわよ。
でも、あなたまだ本当の恋をしていないでしょ。
尼さんになるのはいつでもできるから、
東京に帰って、本当の恋をしてからいらっしゃい。」と
上手に送り返されてしまいました。
本当の恋…と言われても、
そう簡単に恋ができるわけもなく…
なにしろ自分のことが嫌いなので
自分の心を浄化してきれいに生きなければ・・・なんて
本気で思っていたのです・・・
・・・つづく
若い頃には何度も
死にたいと思ったことがあります
けれど幼い頃から
近しい方々の死が身近にあったため
死を選べば
そこに深い悲しみが生まれることを
よく知っていたので
その道を選ぶことはできませんでした
死を選ぶことができないわたしは
まだ二十歳そこそこの時に
尼さんになりたい・・・と
京都にある瀬戸内寂聴さんの庵
寂庵を訪ねたことがあります
寂聴さんは
「尼寺は若い人の人手が足りないから
いくらでも歓迎してくれるわよ。
でも、あなたまだ本当の恋をしていないでしょ。
尼さんになるのはいつでもできるから、
東京に帰って、本当の恋をしてからいらっしゃい。」と
上手に送り返されてしまいました。
本当の恋…と言われても、
そう簡単に恋ができるわけもなく…
なにしろ自分のことが嫌いなので
自分の心を浄化してきれいに生きなければ・・・なんて
本気で思っていたのです・・・
・・・つづく
by nyaunyauchan
| 2010-07-05 16:41